月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

XR RIKENON 50mm F2 試写3

今日は午前中から凍てつく中で野鳥撮影を楽しみ昼過ぎには帰ろうと思い最後に先日買ったリコーの古いレンズXR RIKENONの屋外試写も行いました
絞り開放からシッカリ(カリカリ)とした写りでライカのズミクロンという標準レンズに匹敵する描写が楽しめるという話は以前から聞いていましたが屋内での撮影では突出した高性能というよりフィルム時代のレンズですからデジタル機での使用では甘めな部分も感じつつそれでも標準レンズとして50mmを考えるなら極めて劣る部分がない「優等生なレンズ」と感じました
フルサイズでの使用ではないので元々はレンズの甘くなり易い周辺部分がカットされての使用、それでも絞りを開放へと向けるとやや周辺部分で点が少し伸びるような歪みなどもありますしあくまでも「フィルム時代のレンズ」としては良い感じだと過度な評価は必要ないと思います
では実際にカメラを買って初め使用することが多い標準レンズとしては屋内と一緒に屋外でも使用することが多いこと、そのために屋外撮影も色々と試してみたく思っていました

仕事が休みの今日やっと昼間の明るい条件で確認することができましたので出来るだけ前ボケや後ろボケが入る構図で試写してみました
絞りは全て開放のF2、奥まで続く被写体や構図を選んでいますので全て中央に位置する辺りにピントを合わせています
快晴ですし屋内とは明るさが全く違う条件、SSも1/6000と高速ですので撮影は手持ちでも楽々ですしF2のレンズはファインダーを覗いていてもMFがし易く明るいですね

写したものを確認すると確かに前後の間に位置する場所がカリカリと表現すれば良いのでしょうか?同じように古いレンズたちに比べるとクッキリが強めなのを感じます
ただ被写界深度が浅くクッキリした部分が薄いという印象は感じませんのでピント合わせは凄く楽です、これなら1・2段絞れば普通の身近な撮影なら失敗も少なく扱い易い印象です

兎角「和製ズミクロン」という呼び名ばかりが先走りしていますがズミクロンがライカの標準レンズと考えこのレンズがリコーの標準レンズと見るなら当時の価格から見ても凄く標準レンズとして必要とされる性能を満たしたレンズと思います
家族の普段や行事を写したり観光地や風景を写したり幅広く活躍しなければいけない標準レンズとしてあらゆる場面に対応するには突出した一部の性能より平均的に性能が良くなければいけないですよね
すると見方によれば平凡に感じて「普通なレンズ」にしか受け取れなかったり・・・物作りって難しいものですね(笑)

ですから前回も書きましたが「和製ズミクロン」という先行した呼び名に過度な期待をせず「使いやすい標準レンズ」としてXR RIKENON 50mm F2を手にした方が普段カメラに付けて持ち歩いたり日々の普段撮りに長く愛用できるレンズとなりそうな気がします
天気や状況が悪くSSが稼げない場面で絞りを開放にしても合焦部分が甘くなり過ぎずピントの山がシビア過ぎず条件が良ければ絞りを1・2段絞ればそれで普段撮りならほとんど使える扱い易さ
ボケも自然で煩くならず色も変に乗ることもなく「それって普通ちゃんとしたレンズなら当たり前じゃん!」と感じることが当たり前にできるレンズだと感じました
これって各社色々なレンズが昔から出ていますが意外と少ないのかもしれませんねー
今回XR RIKENON 50mm F2に出会え手にすることが出来ました、「和製ズミクロン」という言葉にライカのズミクロンという存在を知り実物は未だ確かめていませんがネットや古い本を読むうちにズミクロンを始め他にも素晴らしいレンズが存在することも知りリコーのXR RIKENONが安価でもその性能から高く評価されていたことやコニカからもズミクロンに劣らぬHEXANONという素晴らしいレンズが生まれていたり他にも沢山のことを学べました
諸先輩の皆さんから見ればまだまだ勉強・経験不足な自分ですがそれらの学びや経験が今回の撮影や評価に僅かでも加わっていれば嬉しいと思います