月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

KIRON 28-70mm F3.5-4.5 MC MACROの再検証

先日も分解整備を繰り返しフレア気味の写りが実は綺麗にしたつもりの拭き漏れや曇りがレンズにありそれが原因ではないか?と確認もしましたが問題も無くレンズ自体の性能だという判断をしました
しかし気になる部分も新たに出てそれも検証したいと今回もKIRONレンズを使ってみました!

気になった点は白っぽい写りと言うかフレアが逆光でなくても起きて見えたりするのはコーティング(MC)の性能なのか?
これは余計な方向からの光を抑える為にフードが必要なんですが取り付け可能なフードが無いので幅50mmの厚紙を筒状にしてレンズ先に取り付けて検証しました
確かに解像度やコントラストがかなり改善して見られましたがまだ光が当たっている部分などに白くボケたような淡さが残っています
次にAポイントがこのKIRONレンズにはありペンタックスで呼ぶAレンズの絞りをボディ側で制御できるレンズマウント、これが28mm側がF3.5と表記されているのにボディ側でF4と判断されていることから絞り制御が上手く行われていないかも?
これは各絞り値に変更して写りを確認しましたが被写界深度やSSが合わせて変化するので絞り自体の動きは問題無さそうです
ただF値が一致していないことから絞り優先(AV)モードなどで適正の露出設定が行われていない可能性があります
ここは撮影設定で露出値を−側へと変更することで確認してみると−1値辺りから目に見えて改善が現れました
他のレンズなどを使っている際と同じ解像度やコントラストが−1から−2の間で得られます、明るい部分でのボヤっとした白い淡さも消えます
このことから逆光などでのフレアはMC(マルチコーティング)能力の範囲内ですがフードを使用することで他のレンズ同様改善するのは当たり前ですね、決してこのKIRONレンズだけがコーティングが劣るものではないと感じます
白っぽく写ったりコントラストの低下などはAレンズを使う感覚より他社(KIRON)のレンズを使う際には露出設定を通常より−側にしなければ過剰露出になるというか絞り自体もペンタックスの捉えている値とは差があるのかもしれませんね
今回のことから上の写真が今までで一番クッキリとした写りをしてくれたのですが使い方としてはフード使用が良さそうなのと露出設定を−気味にするかAポイントを使わず実絞り測光でのMモード撮影が撮影を確実にさせてくれそうです
レンズというのはそれぞれ構造やレンズ構成が違うのでそれぞれに個性があると思います、フィルム時代のレンズとは言えどデジタルで使用しても一定の性能を見せてくれるはず
今回のKIRONレンズを数度検証しましたがペンタックスのレンズとは同じ感覚で使うわけにはゆかないものの設定さえレンズに合わせればボケも控えめではありますが自然ですし合焦部分ではシッカリとした描写を写してくれるレンズだと判りました
それと合わせてこういった部分を余り意識しなくても昔からのレンズが使えるぺんたっくすのSMCレンズの良さを再確認した検証でもありました!
何度か分解組立したので元々ピントリングに塗られていたグリスは劣化と汚れやゴミ(砂)などの混入で除去していましたので手元にあったグリスを塗りなおしトルク感も復活しましたし若干感じられたガタつきも治まりましたので満足満足
ただ・・・使うレンズかと考えると・・・設定や使用の違いからあまり出番は無さそうですね(笑)
でもレンズ構造や分解整備の学習に一番貢献してくれたレンズとなりました、ありがとうKIRONレンズ!