月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

10月27日の月(十三夜・栗名月)

昨晩も綺麗なお月見が出来ました、十三夜を迎えた月は満月より少し手前の丸さです
十五夜というと月始まりから15日目の夜、旧暦では前後することもありますが満月近の光景です
十三夜は言葉通り満月には満たない日数ですのでこの満ち切ってない月の美しさを愛でる風習ですね

面白いもので旧暦や今も残る古い風習の多くは中国などから伝わって日本でアレンジされたり風土にあったものに変化したりしたものが多いのです
もちろん七夕や十五夜も同じなんですがこの十三夜は日本で生まれた風習だと記憶しています
諸説は色々とあり何故この満月を迎えない満ちきっていない月を愛でたのかは断言できませんが面白いもので日本には満たない美しさを評価する価値観がありますね
「未満」という「満ちきっていない」を表現する言葉がありますがこれもそういったものから生まれてきたのかな?
ただ古の暦、そこから発展した旧暦、更に現代使われている新暦と遡るほど1年の誤差が多く数年で大きな開きが生まれていました
大らかなものでその開きや違和感が影響として出なければ現代の閏年のように4年で1日の誤差という修正ではなく3年で一月分など大きな修正を加えていたのでもしかするとこの十三夜が生まれた時には誤差で数日の狂いが発生していて実は満月だったのかもしれませんね(笑)
月や天体は科学という括りではなく行政や行事や宗教など国政に関わるものだったので当時の天皇や大臣など上に立つ者の一声や判断が大きく影響していたのだと思います
当時は満月だったが数年後の改暦で満月ではなくなったが当時の月日だけが残って行われる風習と化したものも沢山ありますね
昔だからという言葉ではこの政治や国が絡んだ変更というのは片付けられず今も七夕を始め本来の意味を失いながらも当時の月日だけが残り行われている風習も色々あります
もしもこの十三夜が月日だけが扱われ今の暦で9月の13日に行われていたら・・・振り返って調べてみると新月を迎える3日前、いくら待っても見れるのは明け方に金星を伴った細い月になってしまいますね(笑)
「十三夜には曇りなし」と言い切った古の人も今の常識では「何を根拠に」と受け取ってしまいますが当時を考えてみればそれが当時多くの人が知っていた常識や科学だったのかもしれませんね
面白いもので昨晩の十三夜、見事に雲一つない澄空に綺麗に浮かんで明るく光っていました