月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

7月3日の月(満月)

正確には日付の変わった明日(4日)の明け方4時前ぐらいが満月の月、でもその時間には沈んでしまう月ですし昇ったのは今日3日の月ですから題名は満月としています

今夜の月は沢山の皆さんに見てほしい月、何故なら月の縁から裏側に隠れている東の海という地形の縁が綺麗に見えるからです
この写真だと左下の縁にピョコっと飛び出て見えるのがそうなんですが左側に大きく広がる嵐の大洋を下に降りてゆくと丸いグリマルディがあって更に下がった縁に見える突起が月の表側からでは見ることのできない東の海という場所の大きな大きな縁取りとなっている山脈なんです
海と言うのは隕石などで大きく出来たクレーターに溶岩が流れ出て冷え固まった黒く見える地形を言います
ですから厳密にはこの突起は東の海ではなくその海の元となった大きなクレーター(ベースン)の端になります
東の海はその2重の縁(山脈)に囲まれる形で3つ目の段差を埋めた溶岩が固まったもの、いくら月が秤動という揺らぎで端の部分を見せることがあっても東の海は見ることは出来ません
でも昔の月観測者はこの時折端っこに見えるコルディラ山脈(1番外側)ルーク山脈(2番目)を見てその先にある見えない地形を予測していたんですねー
この東の海がもし月の表側にあったらきっとこの険しい2重の山脈は殆どが溶岩に埋まりアペニン山脈などのようにその尾根が見える程度になっていたかもしれません
それは月の海となっている地下から流れ出た溶岩が表側より裏側へと移るにつれ少なくなっていることが判っています
逆を言えばいつも見ることが出来る月の表側にある海の元となっている溶岩が少なかったらこの東の海の外輪のように元の大きなクレーター(ベースン)が見えていたことになります
黒っぽく見える海と呼ばれる場所が無くなりそこに険しく巨大なクレーターが見える月の光景は今の月とは全く違った印象になっていたでしょうね
今夜の月は刻々と満月へと向かって満ち切ってゆきます、ぜひ皆さんも月を見上げてみては如何でしょう?
ちょっとだけ月の端っこに目を凝らして見えない月の裏側へ想いを馳せてみるお月見も楽しいですよ!