月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

2月21日の月

今夜も月が綺麗に浮かんでいます、日暮れも遅くなってきて陽が少しずつですが長くなってきましたね

もう「雨の海」がすっかり姿を現していますね、「雨の海」上に丸くある「プラトー」が綺麗に見えます
そして左側へ目を移すと影の境辺りで「雨の海」と付くように丸く広がる「虹の入江」そしてその縁にポチっと影でシッカリ見えるのが「ビアンキーニ」というクレーターです
面白いもので月の色が濃く見える「海」など水に関わる地形ですがこれは地中から流れ出た溶岩が窪地を埋めて出来た地形と考えられています
普段何気に見ていると単に色が濃い場所にしか見えませんが望遠鏡やカメラの望遠レンズで見るとその色も様々な種類があり名前にも関わっていることが多いんです
「雨の海」でお話すると今回の写真ですと海の右側が少し白っぽく見えますね?
これは海という溶岩が固まった地形が出来上がった後に隕石が落下してクレーターが出来上がった際に飛び散った物が降り積もって海より白っぽく見えています
白い部分には何個かクレーターが見えますね、一番大きいのが「アルキメデス」です
でもこの大きなクレーターの周りは黒っぽいですね、実はクレーターの中を見ると判るのですがアルキメデスの中も黒いということはこのクレーターは海が出来る前か固まる前に出来たクレーターということになります
ですから飛び散った物は溶岩の下に隠れてしまっているんでしょうね
でわこの白いものはどのクレーターが飛び散らせたのか?この「アルキメデス」を起点に見てみると上の方で白いのが広がっているのは右上に二つある「アリスティリス」「アウトリュコス」が出来た際に飛び散ったような感じですね
次に下の方に広がる白い物はどうでしょう?あれ?「アルキメデス」より下には小さなクレーターはポチポチとありますが目立ったクレーターはありませんね
先ほど書いた「アルキメデス」の解釈が間違っていたんでしょうか?
白く見える部分をよく見ると荒れたような地形になっています、これはアルキメデスから吹き飛んだものが山状に地形を作っていて溶岩にも埋まり切らなかった物でしてその名も「アルキメデス山脈」と呼ばれています
ただ地形を眺めているとそれだけで白く見えている訳ではなさそうです、アルキメデスから左下へ目を移すと気になるクレーターがありますね
「ティモカリス」というクレーターから飛び散ったようにも見えますね、元々あったアルキメデス山脈に飛び散ったものが降りかかったのかもしれません
どうです?全ては自分の予測でしかありません、でもこれは月地学という物に発展する疑問や想像なんですねー
月探査機「かぐや」で得られた月の地形データも多くは周りの地形や違いからクレーターの生まれた年代を予測したり今表面に姿の見える元クレーターの名残りや縁だったり噴出物で山脈になったような地形を詳しく見て予測しているんですね
現代の科学や技術は進歩しています、現代では「否」と否定されたり塗り替えられてしまった過去の解釈も当時はその時代の発展していた科学や技術で理解された「当時の事実」だったんですよね
いくら発展したり進化した科学力・技術力があろうとも「不変の真実」というものは本当に一握りでしかないんです
月は一番身近な星でありながらまだまだ多くの疑問や謎の多い星でもあります
もちろんそれは我々の住む地球ですら誕生から現在までの過程、世界各地の地形まで沢山の謎が今尚残ったままなんですから仕方ありませんね
でも身近な星で地球の月だからこそ解明が進めば同時に地球の多くの謎も同時に解明されるという事も多いんです
天気さえ良ければ見上げるだけでも月は充分観測できます、安価な双眼鏡や望遠鏡でも充分その姿を見ることができますし望遠の効くデジカメなら簡単に月を写すこともできます
月を見上げる人が多くなれば解釈や疑問や様々なことが人の数だけ増えると思います、もしかするとその中に将来新しい発見や事実が生まれるかもしれませんよ