月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

JR北海道 北見駅

夜勤の帰り道、少し回り道をして北見の駅を写してきました

国道に面した表側ではなく線路などが見える駅の裏側、日曜の朝ですから通勤や通学の姿も無く静かな朝を迎えた駅の光景

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子供の頃、国鉄の人たちに憧れたことがありました

美幌町で育った自分は幼稚園から小学校まで通学は必ず相生線を跨ぐ陸橋を渡って通いました

黒い煙で陸橋が包まれるSLが来ると陸橋下の小駅に停まっている車両に手を振ったり甲高く鳴り響く汽笛やモクモクと吹き上がる蒸気に釘付けでした

すぐにSLはディーゼル機関車に変わってしまいましたが見かけると手を振る子供が多かった時代

でも自分の憧れたのは日が暮れても電灯やランタンを持ち線路を歩いてゆく保全の人たちの姿でした

ヘルメットに汚れた作業服でトロッコに乗ったり線路の砂利を歩く姿、どんなに優れたカッコ良い車両でも彼らの力が無ければ線路は走れないんだと親から聞いていたからです

スコップやツルハシを担ぎ汗を流しながら砂利を掻き大きなハンマーで線路の釘を打つ姿、冬は凍てつく中で白い息を吐き防寒にマフラーを巻き襟を立てて吹き付ける雪が身を覆うほどの中で連結の氷を溶かしたり除雪をしたり

子供の目に映る彼らの姿は鉄道を支える「力」そのものでした

民営化でJRに変わってもその存在は変わらず自分の中で彼らは今でもヒーローでした

落胆や愚痴を書けばキリがありません、それぐらいここ数年で明るみになった事故や不祥事は一企業として存在してはいけないほどの不始末なことばかり

当事者や関係者なら「他も同じようなものだろう」「今始まったことではない」と反論もあるでしょう

しかし自分の心には今も残るある人の言葉があります、それは前社長である中島社長が残した遺書の言葉です

「当社は、年間に日本の人口とほぼ等しい、1億3000万人の方にご利用いただいています。これだけ多くのお客様の尊い命をお預かりしているという事実を認識し、「お客様の安全を最優先にする」ということを常に考える社員になっていただきたいと思います。」

何故、駅の表側ではなく裏側を写したのか・・・本来看板を掲げて美しく(正しく)見える表側ではなく裏側を誰に見られても恥ずかしくない正しさのある企業になっていただきたい

子供の頃に見た彼らの姿が国鉄を支えていました、JRになり環境は変わってしまったと思いますがこれだけの事故や不祥事が起きてもJRが営業停止や倒産になることはありません

何故なら今尚それだけ重要な国民の生活を担っている仕事なのですから・・・故・中島氏の言葉に真正面から向き合い応える本当の期限が来たのだと思います