月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

O-GPS1 アストロトレーサーでの星撮影

今夜は雲が広がり夜空なのに白く見えるほど曇っています、先日135mmでオリオン大星雲などを写しましたので今度はもう少し望遠で写してみたいのですがなかなか天気は思い通りになってくれませんね(笑)
そんな「待つ日」も楽しめなければお月見や星空撮影は続きませんので天候に恵まれない今夜は最近何とか使い方を把握してきたO-GPS1のアストロトレーサー機能の使用方法を書いてみたいと思います
自分はダブルズームキットのK−rを使っているのですが普段の撮影と同じでほとんどMFレンズを使用しています
ですからこれから書く使い方もそれに順ずるものになってしまいますがF・FA・DAレンズでも星にピントを合わせるのはMFになりますからP・M・Aレンズと更に古いレンズを使うための作業が加わっていますが当て嵌まらない部分は省略して構わないと思います

それではまずはカメラにO-GPS1を取り付けます、フラッシュを付ける部分にはシューカバーが付いていますのでそれを引き抜いてO-GPS1を差し込みます
ロックレバーを右にスライドして取り付けを固定してO-GPS1の電源をいれます、青いランプが点滅して衛星を捕捉作業が始まります
ランプの点滅が点灯に変われば捕捉できたサイン、次はカメラの電源を入れます
P・M・Aレンズはレンズのmm値を聞かれますので取り付けたレンズのmm値を選択しましょう
次はカメラ側の設定です、モードはMのマニュアルモード、SSはバルブにします、WBはオートで良いと思います
絞りはP・Mレンズではレンズ側で絞りリングを回して設定、A・F・FA・DAレンズではカメラ側で設定します、これは試しながら決めていいと思います
ISO感度を設定しますが低過ぎると長く撮影しても沢山の星が写らないけど粗くならない
ISO感度を高くし過ぎると星は沢山写りますが粗くなったり星との区別も付きづらくなりますね、これも試しながら決めてください
次に撮影動作ですが通常はシャッターを押すと一枚写すようになっていますがシャッターを押した振動でブレが起きてしまいますからリモコンをお持ちでしたらリモコン設定、無ければセルフタイマー設定でも写せます
これらの設定はいつでも変更できますので初めはあくまでも目安で設定しても構いません、ただメニューの行き来が多いので慣れてきたら先に設定を決めておいた方が面倒でなくなります
次はメニューボタンを押してGPSからアストロトレーサーを選びます、GPSの項目に「キャリブレーション」というその場での精度を上げる為に補正をする作業項目がありますがアストロトレーサーでは更に細かい「精密キャリブレーション」を行いますので必要ありません
アストロトレーサーを選択するとまず下の精密キャリブレーションを選びます、作業画面になりますのでここで巷で「一番面倒」と言われている作業を行います
ただ慣れれば1分掛からないものですので是非練習して慣れましょう!コツは右手で持って手首を柔らかく使うことです
まずカメラのレンズ側をお辞儀させるように大きく真上から真下へと頷かせます
次はカメラを正面に向けたまま扇子を広げるように手首でスナップさせ右側へ弧を描きカメラが逆さまになるぐらいまで傾けては元の位置まで手首の動きで戻します
そして手に持ったカメラを手首中心で時計回りでも反時計回りでもいいのでクリンクリンと持ったまま回転させます
上手く出来ればこの3通りの動作でOK画面が出ます、駄目ならもう一回同じことをやりましょう!自分は2回で必ずOKが出るので30秒掛かりません(最初でも1分ほどでOKになりました)
これでカメラを三脚に取り付けられるので固定します、そして写したい星や方向へ向けてピント合わせを行うのですがまずは明るい星へ向けライブビューボタンを押し液晶画面で拡大表示しながらピントを合わせましょう
ピント合わせが終わったら写したい星へ向けてライブビューを解除これで準備完了です、ただ画面がアストロトレーサーの画面から通常の画面へと戻っているいるのでこのままシャッターを押すと通常の撮影になってしまうのでアストロトレーサーは働きません
再びメニューからGPSを選びアストロトレーサー画面へと戻ります、ここで撮影可能時間が表示されているはずです(最長5分)まずは1分ぐらいから初めて狙い通りの方向か調べた方が良いと思います
好みの撮影時間を設定して「撮影開始」を選ぶとここで初めてアストロトレーサーを使った追尾撮影が可能となります
あとはリモコンで写すかセルフタイマーで写すかするとシャッターが切れ撮影が始まります、でもメニューが戻ってしまったりするなら始めに設定したものも写す直前に全部設定すれば良いと思いますが構図を決めてから色々とボタンを沢山押したり弄ってしまうとカメラの向きなどが変わってしまったりしますので大まかなものは始めに設定していた方が良いと思います
1分の設定で撮影が終了すると画像処理をして撮影結果が表示されるまで同じ1分ぐらいの待ち時間が掛かります
これが2分になると2分ぐらい、3分になると3分ぐらいと伸びますので気長に待ちましょうー
更にノイズリダクションや収差補正などの機能を加えていると更に時間が延びてしまいますが故障やフリーズではありませんから気長に待ちましょう(笑)
映し出された画像を見て方向やピントの修正が必要であれば行ってください、また絞りやISOの変更も可能です
ただ再びメニューからGPS・アストロトレーサーへと戻らなければいけませんからここは少し面倒ですね
撮影可能時間は最長で5分(300秒)ですがレンズのmm値や撮影する方向・角度で変わります、そして捕捉するGPSの数でも変わりますのでGPS表示が赤なら撮影不可
2D・3Dと精密さが上昇します、もし捕捉条件が悪い場合は建物や障害物になる場所から移動してGPSの状況が改善するように心掛けましょう
最後に使っていて気付いたのは精密キャリブレーションの際や風のある時の撮影ではカメラストラップが弊害になりますので撮影の際は外していた方が良いかもしれません
あと周りの状況が大きく変わるなど移動範囲が広くなる以外、写す方向を変えるや三脚を少し移動する程度では精密キャリブレーションを再度行う必要はありません
バッテリーですがO-GPS1の単4電池はエネループ使用でそれほど減りの速さは感じませんがカメラ(K−r)側は減り始めが早く感じると思います
ただ長時間露光や画像処理を行う為に減り易いのと今時期は寒くなりバッテリー性能も下がりますのでそう感じるのか「もう限界かも」と減った表示に撮影を止めて後から電源を入れるとまだまだ減っていなかったということもありました
しかし夜を通して長い時間や枚数を写す方は用心に予備のバッテリを持った方が確実だと思います
カメラと三脚とこのO-GPS1だけで気軽に星空撮影が出来るのは凄く楽しいです、しかしそれは素人には設定などが難し高価な赤道儀を使わなくても気軽に撮影が出来るというものであって本格的な撮影はそれなりの練習や知識が必要だと感じました
何よりも赤道儀を使わない代わりにGPS衛星数機という凄い高価なものを使っているのですから逆に凄く贅沢な星空撮影かもしれません
これからもっと寒くなりますから折角この機能を使えるペンタックスユーザーの皆さん、暖かい服装をして冬の星空撮影を楽しんでみては如何でしょう?