7月6日のエゾリス
カメラに興味を持ち始めた妻と森を歩いていると「ここにはエゾリスいるのかな?」とキョロキョロしています
足元を見ると木の根元に割れたクルミの殻が転がっています
「ここで少し待っていれば見れるかもね」と妻と足を止めて木々の茂る場所から草むらの境辺りで少し休憩
エゾリスには鳴き声も探すのに役立つけど近くに居ないと鳴き声は上げないから別の音を探すと良いことを伝えます
それは木々を自由に移動する鋭い爪が樹皮を掻く爪音、静かな森や林ならかなり離れた場所でも聞き取れるようにバリバリと響きます
話しているとその爪音が聞こえてきました、バリバリと聞こえたら少し間がありまた響く
様子を伺いながら移動しているようですね、音から少し離れているようなのでこちらに向かってくる保証はありません
妻が写したいエゾリス、せっかくですから耳を頼りにその方向へと静かに進むことにします
大きな生き物は入り組んだ場所でも見つけやすいですがリスなど小動物を見つけるには一点を注視して見出すのではなく視野を広く保ってその中で不自然に動く「姿ではなく動き」を捉えるのが効率的です
風などで動く枝や葉、そこに大きく動いたり周りの動きとは反対に動いたりする所に視線を持ってゆくようにする
音とその動きを探して進むと木の高い場所にエゾリスを見つけました
指差して場所を教えますが妻はなかなか見つけられずエゾリスが再び動き出してその姿を見つけました
でも一度その姿を認識すると面白いもので木々を移動したり葉の影に隠れても見つけられるのが人間の面白いところですね
自分も動きを追いながら素早いエゾリスにレンズを向け続けましたが妻も一生懸命カメラを向けてはシャッターを押しています
口いっぱいに木の柔皮を咥えて移動してゆくエゾリス、巣穴に使う子供たちの寝床用でしょうか?
「もう手が疲れた」と嘆く妻、そうですよねー不慣れなカメラを持って木々を素早く移動するエゾリスに向け続けているんですから緊張もしますし手も疲れるでしょうね(笑)
「探すのに集中するし見つけたら写すのにも力が入って緊張するし凄い疲れる」
その気持ち凄く判ります、撮影後に自分の使っている金属筒のMF400mmレンズを付けたカメラを持たせると「こんな重いので写しているの!」と驚かれましたがこれも慣れなんでしょうね
変なものですがデジタル用や比較的新しい時代のプラ製の軽いレンズよりも重みがある昔のレンズの方が被写体を追うのにフラフラせずに安定しているように感じる自分
何よりもAF動作の音がしないので被写体に気付かれ難いという利点が嬉しいですね
・・・ただKーrはシャッター音が大きめですので写し始めればすぐに気付かれちゃうんですけどね(笑)
木々を忙しく移動していたエゾリスも木から降りると茂みへと姿を消しました
その姿を妻と手を振り「モデルになってくれてありがとう」と見送りました