月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

月に新しい地名が誕生

ガリレオが望遠鏡を作って月を見てから月には地名というものが付け始められました
時代が進むたびにその数は増え、国によって呼び方が異なる地名や統一されて姿を消した地名もあります
近年は月面の表裏関係なく探査機での詳細データが手に入るようになり月の細かな地形にまで名前が付けられており新しいもののほとんどが地名ではなく従来ある隣接する地名に記号を加えたα・β・θなどが主になっています
しかし今回付けられた地名は地形や特徴のある場所への新しい命名ではなく人類が作った新しい跡に対しての命名になります
地名というより地点名と言った方が良いのかもしれませんね、これが一国のものなのか世界標準で認可されるものなのかは今のところ確認できていませんがNASAが付けているので共通の地名になりそうですね(笑)
名前は「Sally K. Ride Impact Site」直訳すれば「サリー・K・ライド衝突部」
何だか誰がが行って墜落したように感じる名前ですね、実はこれ人類が月に残した跡に付けられた名前
皆さんは「グレイル」という探査機をご存知でしょうか?日本では「かぐや」が月の詳細を調べた探査機として記憶に新しいですね
グレイルも同じく月探査機、かぐやでも調べた月の重量をより詳細に調べるため打ち上げられた二機からなる探査機の名前です
探査というのは様々な情報を受け取り調べるのですが機器の精度は年々進歩していて新しい方が詳しい情報を得ることが出来ます
それ以外に色んな方法が考えられているのですがもっとも効果的なのが探査対象物に近づくことが一番成果を上げることになりこのグレイルも新しい探査方法に加えてかぐやなどよりかなり近い距離で月を探査していました
でも星を探査する場面で近づくということはその星の重力に影響を受けることになります、グレイルはまさにその重力を探査するために月に近づきました
かぐやも同じ終わりを迎えましたが多くの探査機はその目的を遂げるとその星に墜落する運命を取ります
もちろん回り続けたり他の星へと向かう探査機もありますがそのような場合、かぐややグレイルのように詳細なデータを得る距離までは近づきません
長々と書きましたが月に新しく記された地名はこの月重力探査機であるグレイルの落下地点です

場所は月を縦に見て北(上)側の「氷の海」よりちょっと上、「雨の海」にある綺麗な○のプラトーから氷の海を挟んで上にある大きめのクレーター「ゴルドシュミット・クレーター」の付近に落ちたようです
落下したのは今月の18日朝、月相から考えるともし月が見えていたとしても影の部分に落ちたことになるので見ることは難しかったかもしれませんね

ゴルド(ゴールド)シュミット・クレーターの名を聞いて直ぐに場所は思いつきましたので以前写した月写真でその場所が見易いものを探したのですが満月だと明るい部分になっていてなかなかその姿を見るには適したものがなく欠けた月でクレーターに影が生まれているものを2枚選んでみました
枠打ったのがゴルドシュミットですのでこの枠内に落ちたかもしれません、落下地点を記した写真は小さくて目印の点を打っているのですが軽く付近のクレーター複数を飲み込んでしまう大きさ(笑)
正確な落下地点は今のところ確認出来ていませんがこの枠の辺りだと、肝心な名前の由来ですがサリー・K・ライドさんはアメリカで初の女性宇宙飛行士です
世界初の女性宇宙飛行士はロシアのワレンチナ・テレシコワさん、日本では向井千秋さんですね