月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

4月4日の月(皆既月食)

仕事を終えての帰り、急ぎ帰宅すると2階のベランダに三脚を立てます

今夜は満月、それも皆既月食が見られるので撮影の準備です

しかしカメラ(K-r)は故障していますので以前使っていたFinePixs S3200を取り出し使用です

撮像素子のサイズも違いますし性能的にも落ちますので写りが悪いのは仕方ありませんね

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テレビでも皆既月食のニュースが流れていて6時過ぎから月に影が落ち始めると言われていました

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しかし目で見ても5時半ごろには左下辺りに影が落ち始めているのが判ります、これは地球の影の端「薄影」が月に掛かり始めた状態

月が欠けて見える前の姿でここから地球の影へと入ってゆくのが判りますね

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ここからは30分ぐらいの感覚でベランダに出ては三脚にカメラをつけて写すを繰り返します

先ほど薄影が見え始めた位置から地球の影が濃くなり月が欠けて見え始めましたね

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6時過ぎから欠け始める月が全て影に覆われるのは9時ごろ、意外に長く感じるかもしれませんが欠け始めると30分でも「もうここまで」と変化の大きさに驚きます

今回の皆既月食は影に覆われている時間が短いと聞きました、時間にして10分ちょっと

これは地球の影のどこ辺りを月が通過するかで皆既月食になっている時間が決まるのですが今回はかなり影の上側を通過するようですね

これ以上外れれば月全てを覆うことがなくなり「部分月食」になります

太陽に照らされた地球の影が月の通過する位置まで伸びるとかなり大きな影になります

ですから月が通過する道が影の中心部分に近くなればなるほど皆既月食になっている時間が長くなることになります

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8時を過ぎると欠けが大きくなり月の見える部分が小さくなってきましたね、古には日食と共に吉凶の前兆とも見られていた月食

今では知識として当たり前のように感じ、天体ショーの一つとして楽しまれていますが当時は満ち欠けが暦としても用いられていたのですから数時間で満ち欠けをする月食は不思議で不安な光景だったことでしょう

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皆既月食を迎える9時近くなると見上げても明るい月の光が細くなりました

この時期、こちら道東では雪解けが一番進む時期

日中に溶けた雪の水分が大気中にありますので星空ですが薄く霞がかかったような空になります

そのためか陰になった部分の赤みが思うように見えません、月が細くなるにつれてS3200のAFも迷うことが多くなってきました

試しに影の部分に薄く見える場所を捕えるのですがAF出来ていません、これは皆既月食になると撮影は難しいかもしれないと思います

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ここまでは明るい部分を写していましたが完全に影に覆われれば地球の端を通過し屈折した僅かな光で浮かび上がる赤い月を写すのは難しいと感じて細い月が見えるうちにピントを合わせて影の部分を写すことにしました

カメラの設定をMにしてシャッタースピードを1秒ほどに遅くします、K-rならISO感度を上げて写すこともできますし頑張れば手持ちでも写せるのですがさすがにS3200では無理ですね(笑)

シャッターをセルフタイマーにしてSS1秒で写すとモニターに赤く影の部分が浮かび上がりました

でももう少し鮮明に見たいですよね、試しにSSをもっと下げてみたのですが三脚を使っていても月の動きでブレてしまいました

明るい部分も光って映りますので逆効果、もっと明るい部分が無くなれば感度を上げて写せるのですがどこまでAFが捕えられるか試すことにしました

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目で見ても月の明るい部分がわずかになったところでISO感度をS3200では写りが酷くならないギリギリの800まで上げて撮影です

かなりAFが迷いますが明るく見える細い月の部分で何とかピントが合いましたのでそのまま月全体へレンズを移動しシャッターをセルフタイマーで押します

モニターには赤く浮かび上がった月の姿を捉えることが出来ました

残念ながら9時を過ぎて月が完全に影の中へ入ってしまうと予想通りAFが全く捕捉できなくなりピントが合いません

地上の遠くでピントを無限にできそうな場所を探しますがありません、更に薄く霞がかかっていて目で見ても皆既月食の赤い月がほとんど見えない状況

今回の皆既月食はここまでとしました、更に経過すれば再び照らされ始める月を姿をお月見できますがこれで今夜は終了にしてお風呂に入ったり撮影した画像の確認をすることに

K-rの故障で前回のようにはお届け出来ませんでしたが高倍率ズームのコンデジでも充分月撮影は楽しめますので皆様もお月見と月撮影を楽しんでみては如何でしょうか?

月がもっと身近に感じられるようになりますよ