7月6日のコゲラ
森を歩きながら野鳥を見つけると次々写してゆく自分に「よく見つけられるね」と妻が聞いてきます
アオサギなどは大きいので見つけやすいですが緑が濃く茂った森の中では小さな鳥などは姿を探してもなかなか見つけられないですよね
「目で探すだけじゃなく耳でも探すんだよ」と答えると首をかしげる妻
ちょうど進んだ先からズジジ・ズジジと鳴く声が聞こえます、教えても妻には虫の声にしか聞こえないよう
でもよく聞くとこれは少し小さいけど先日見つけたアカゲラのヒナと同じ鳴き方です
「そうかなー?」と疑う妻を屈ませると茂った木の枝の奥に鳴き声を上げる小さな鳥の姿を指さします
指差す先を見つめる妻がその姿を見つめると喜びの声を上げました
枝には親を呼びながら羽を何度も羽ばたかせるコゲラ、その先には虫を啄んでは忙しくヒナへと運ぶ親のコゲラもいます
大きさは親と変わらないぐらい育っているけどまだまだ親に餌をねだる姿に妻も大喜びです
「子育ては大変だからねー」母親だから呟く言葉でしょうか(笑)
「よく鳥だって判ったねー」という妻に屈んだまま目を閉じさせると色んな声が聞こえるのを教えます
親を呼ぶ声、飛び回る声、遠くの声、近くの声、近づいてくる音、遠くなる音
風の音、葉の音、木の音、人工の音、自然の音、全ての音には方向があり常に耳へと届いているけど脳はその数%しか認識していない
何故なら脳への情報の大半が視覚からのものだから、それも探そうとすれば更に目からの情報に脳は集中し始めます
探しているものが目の前にあってもなかなか認識できないけど一度認識してしまうと移動しても遮られたあとでも見つけやすくなりますよね
人間の脳って全身からの情報を全て同じように把握しちゃうとすぐにパンクしちゃうので優先順位や各情報量を無意識に制限しているんです
だから自身の体だけど気づかずに制限されている情報の優先を変えるにはその情報を集めている器官を閉じてしまうことで自己制御が出来るようになります
目に集中したいのなら身動きせず耳を閉じて注視する、耳に集中したいのなら同じように目を閉じて耳を澄ます
そこで感じ取れたものは一度認識しているので続けて把握しやすくなるのは上で書いた見つけやすくなる働きと同じ
と書いていますがこうやって色々と見つけられるようになるまで2・3年掛かってしまった自分です(笑)