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月見猫

PENTAXカメラ愛用、旧レンズ集め、月の写真、野鳥や北海道の写真を写しています 連動ブログhttp://mooncats1966.blog.fc2.com/もどうぞ

KIRON 28-70mm F3.5-4.5の再検証

レンズ

以前ジャンクレンズで購入した旧・キノ精密工業が作っていたKIRONというブランドのレンズ、鏡筒やレンズへの傷みは無いもののピントリング・ズームリング共に動きが渋くジャリジャリとした感触もあり分解して汚れ等を除去し再組立したレンズです
初めてレンズ玉まで分解して取り出し清掃はしたものの分解しなかったのは絞り羽ぐらいだった自分にレンズの構造を学ばせてくれたレンズです
KAマウントなので絞りをAの位置に合わせればMFレンズながらボディ側で絞りの制御ができAVモードを始め各モードが使える利便もあります
ただ残念ながら写りの方はマルチコーティング(MC)があまり良くないのか何処かフレアが起きたような白っぽい写りで少々ガッカリした印象でした
休みの今日は夕食後から今まで掛かりこのKIRONレンズを再び全分解していました、理由は前回組み立てた際にレンズ内部まで綺麗に仕上げたのですが改善しなかった写りをレンズ自体の性能と解釈しましたが「本当にそうだったのか?」という疑念は残ったままでしたのでもう一度全部を見直し再検証してみたかったから
これって自分の性格なんでしょうね、科学と同じで「現在の事実が未来も事実とは限らない」が何事にも関わるのが常と思っています(笑)
正直書くとちょっと気に掛かる部分がレンズにはありました、絞りにAレンズと同じA位置があるのですがF3.5から始まるレンズなのにカメラ側ではF4.0で認識されていました
ズームレンズで広角側と望遠側でF値が変わるレンズですしペンタックス純正のレンズではない他社製のレンズだから起き得るものかレンズに経年や不具合など問題があってのことか気になっていました
前回も分解して清掃やグリス交換を行っているので今回も分解・組立はスムーズに進みます、絞り羽にやや変色があったのと開放時に2枚ほど開き残りのようなズレがあったので見たのですがこれは絞り自体の構造で見る角度によって感じるもののようです
各レンズ玉を噴き上げてブロアーで吹きつつ組立て埃の入らないようそして向きを間違えないよう慎重に組み立ててゆきます
ピントリングからレンズの前群が取り出せますがこちらも組みたてて最後に覆うようにして照明側に翳して銘板方向からの光り漏れが無いか確認すると問題はなさそうです
ここまで前群・後群共にレンズを覗いても室内ではそれほど光の反射影響があるようには感じませんがペンタックスレンズのようなSMCではなくMCですから照明などに翳すとやや反射が白く感じる部分も「気にすればある」程度
全体を組立直してK−rに取り付けると再検証を始めました
夜ですので屋外での撮影は無理ですから室内での撮影、一番手近な今分解整備に使用していた精密ドライバーをマクロで写してみることに

まず一枚とレンズをマクロ側にしファインダーを覗きながらピント合わせをして写してみると昼間MFレンズを使っていたのでモードがMモードのままでレンズもA位置にしていなかったので露出が全然合っておらず真っ暗な写り・・・ちゃんと確認せず気焦っていましたね(笑)
でもこれで一つ閃きました「もしかして他社製レンズだから起き得るA位置誤認が原因かも?」
そのまま絞りを開放にしたままMレンズを使う要領でピント合わせ後に実絞り測光を行いカメラ側にSSを決めさせて撮影すると以前とは違い白い膜が掛かったようなフレアな写りではありません
それでも金属が光っている部分などはやや光の広がりが大き過ぎる感じでしょうか、合焦部分の解像も悪くありませんしボケも普通です

絞り位置をAにして写してみると開放値で明らかに露出の設定が違います、これは実絞り測光の精度や測る場所によっても変わるので「これが確実な要因」とは言い切れませんがA位置絞りにするとKIRONレンズでは露出が明るめに設定されてしまうようです

そこで露出設定を−側へ変更しながら試写してゆくと0〜±3まである設定の−2で実絞り測光と同じ写りになるのが判りました
これはこの構図や被写体でマクロ撮影した際のみの値かもしれませんが月撮影している際に2まで露出を変えることはかなり写りや解像に差が出る値です
実際にこれが逆に+2まで上げるとなると月なんて模様すら確認出来ない電球状態になってしまうでしょうね(笑)
前回レンズ自体のコーティングがMCというSMCに比べ劣ると感じているコーティングが大きな原因と片付けてしまいましたがこうやって再検証してみると違う見解も浮かんできます
おそらくKIRONというレンズは各社カメラマウントに対応する形で販売されていたレンズだと思います
ペンタックス用にはA位置のあるKAマウント対応として販売されていますがペンタックス純正のAレンズとは少なからず誤差と違いがあるのかもしれませんね
絞りをカメラ側制御にしてSSを設定させるモードでは露出算出が大きく+側へと出てしまい写りとしては明る過ぎたり白っぽく見えてしまう要因へと繋がっているのかも?
もちろんレンズが綺麗でコーティングもMCとしての性能は確保されていても鏡筒内での反射も原因に考えられます
事実フードをを使うことで写りがかなり改善されることからも他方向からの光が影響しているのも確認しています
様々な要因が重なって写りが白っぽくなっているのは判りました、ただそれらが経年や不具合からくる現象ではなくやはりこのレンズ自体の構造や作りから来るものだというのは事実のようですね
古いレンズですので単純に「デジタル機にはこのレンズは駄目なレンズ」というレッテルを貼るには自分は素人過ぎますし腕も伴っていません
フードを使用し露出設定を−設定での撮影か実絞り測光でかなりの改善が見られますし解像自体は決して悪いレンズではありません
ただ同じような経年レンズやペンタックス純正に比べると残念ながら広角・望遠・マクロどれを取って見ても「平々凡々かそれ以下のズームレンズ」という感想は変わりませんでした
KIRONを調べてみると単焦点レンズではその性能の良さからか人気のあるレンズらしいのですがこのズームレンズを使ってみてその片鱗は感じられませんでした
また何か思いつきましたら再検証をしてみたいですが現時点では同じようなジャンク価格で販売されているペンタックス純正のレンズと比べ長所らしき部分は無いと個人的には感じています